佇む空気/Silence

silence
保井智貴
佇む空気/Silence at 彫刻の森美術館

行ってきました。

乾漆(かんしつ)で出来た彼女たちは決して生身の人間ではないのだけれど、その部屋は誰かが佇んでいる空気を静かに湛えていた。生身のわたしがここにいていいんだろうか、という気持ちにさえなりました。停滞した空気をわたしだけがみっともなくかき回していた。

展示については公式の特設ページが美しく、わかりやすいです。こちらです。

また、サンケイビズの記事で、インタビューを交えて氏の作品の意図が紹介されています。

主張しないことで人の「力」を表現 彫刻展「保井智貴 佇む空気/silence」 – SankeiBiz

保井さんのつくる女性たちは一様に手を袖の内に隠しています。多くを語ってしまう手は、作らない。それによって「“何も主張しない”彫刻をつくる」と、先出の記事にあります。存在することしかしない存在を、なるべく自然な素材で造形している。「存在」以外のことをしないなんて、わたしたちが人間でいる限り、ほとんど無理なことですよね。彼女たちを目の前にして、生きているわたしは何を感じたんだろう。

うまく言えないけれど、無茶苦茶にこころがざわざわしました。わたしにとっては、仏像を見ている時とちょっと近い感じがした。記録集を買わなかったのをとても後悔しているので、近いうちに足を運ばれる方はわたしの分も1部買ってきて下さい…。展示は2015年3月1日までです。